sapporo_wanのブログ

愛犬peeさん(キャバリアキングチャールズスパニエル15歳)の日々の記録

股関節周囲炎か部分発作か。それとも

散歩から戻ると愛犬チワワ=ハニには毎回試練が待ち受けている。

ハニは足拭きと顔を触られるのが大の苦手。ご褒美あげながらーなどいろいろ頑張ってはきたけど全然だめなんだなぁ(たぶん飼い主の指導が。笑)  しかし拭き終わると"ご褒美ください!"とオスワリでまんべんの笑みを浮かべる。そこだけは学習したらしい。かなり都合がよいぞハニどん。

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そんなチワワに先月異変。

散歩中に突然左後脚が地面につけなくなった。パッドをチェックするも問題なし。帰宅後サークルにいれて数秒目を離すと、固まったまま動けなくなっていた。

 

発作かな?と顔をみる。首がゆれているけど眼振はない。憂鬱な表情で目線は空を見たまま。呼びかけても反応しない。

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2分もたたないうちにトボトボと歩き出した。(左後脚は破行)

 

元気消失。でもオヤツは食べたいようだし、もしてんかんの部分発作や、万が一お鼻の腫瘍が悪さをしていたとしても今すぐ何かできるわけでもない。

 

緊急性はなさそうだけどどうせ受診するなら早いほうがいいわってことで、鍼をしてくれる方のかかりつけ動物病院へ向かった。

 

理学検査の結果、左股関節周囲炎疑いとのこと。元々膝蓋骨脱臼もあるので散歩中の破行の原因はそのあたりが濃厚。

 

ただあの憂鬱な顔はどうだろう?犬が破行くらいであんな顔して固まるとは思えない。サークル内で立ちあがろうとしているはずなので、痛みでショックを受けた可能性もあるけど。(ビビりで不安神経症っぽいので)

 

先生からは痛み止めを飲んでもいいかもーと提案されたけど、お腹の調子を崩しやすいし。症状なのか薬の副作用かわからなくなるのも避けたい。ひとまず鍼のみお願いする。

 

で、帰宅後。

 

いつもの半分くらいのスピードで部屋を周回。腹ペコです!と言うのでゴハンをやや少なめであげる→ぺろっと平らげる。夜からはいつもの量→完食。翌日はやや加減しながらも走りこみ。笑 やっぱり鍼だけにしてよかったー。

 

それ以降発作らしいものはなし。でもチワワだし高齢だし。いつてんかん発作が起きてもおかしくはない。

 

あーまたコンセーブのお世話になるのかなぁ。いやいや、コンセーブで効いてくれなら全然いいか。コントロールできずに発作のたびにボロボロになるのは避けたいわー。。。などと不確定要素にボヤいてみるけど、一番勘弁してほしいのは鼻腔内腺癌が実は放射線抵抗性で増大し続けているパターン。大きくなった腫瘍が脳を圧迫し始めれば当然発作がおきる。まぁでもその場合なら発作は頻発するよね。幸い現在まで発作っぽいのはない。

 

さて、そろそろCTを予約しようかな。(全身麻酔には毎度腰が重くなる)

 

 

 

 

 

 

 

秋の養生など

すっかり秋になってしまった札幌。人だけでなく犬も衣替え。

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↑下からチョロっと出ているピンクは新しく購入したシルク腹巻き。薄手で伸びがよくてこの季節にはちょうどよい。冷えやすいコに腹巻きはおすすめ。(我が家はgreen dogで購入) 長生きしてもらうためには養生がかかせない。

 

鼻腔内腺癌の放射線治療(SRT)からは4ヶ月が経過した。

相変わらずくしゃみと後鼻漏からの逆くしゃみは回数が多めだけど、鼻血はなく基本元気。(しかし全く問題がないわけでもなく、それについては後日記録する)

 

鼻は東洋医学では肺に属する。肺は秋=乾燥に弱いので、何はともあれ潤すのがポイント。東洋医学では五臓に色が配当されていて"肺=白"なのでざっくり言えば白い食べ物が良いとされている。(もちろんそれだけではないけど)

最近は少し温めた梨や、茹でこぼした白菜、大根、長芋をローテーションで食べているハニどん。もっともっと食べたい!と要求されるけど軟便になりやすいし、以前シュウ酸カルシウム結晶もでてたしね。そんなにあげるわけにもいかず悩ましい(^_^;)  なにより腹八分目が養生の基本。しかし犬に腹八分目なんてあるのかな?

 

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↑先日、初めてお腹の上で寝てくれたときの一枚。引き取りから一年以上でようやく。飼い主感動✨

ちなみに放射線があたったマズル部分、チークのような茶色はすっかり定着。もう白くはならなさそうだけど、かえってトライカラーらしいかも。笑 (ハニさんはいっけん黒白チワワだけど実は後脚に茶が入ったトライカラー)

 

愛犬が がんになりました-8(CTキャンセル)

放射線治療(以下RT)後最初のCTの予定が近づいてきた頃、飼い主はいろいろ考え始めてしまう。


RTのおかげで愛犬は以前とくらべても間違いなく元気。ただ治療後はしばらく咳が出やすい状態が続き、6月某日には夜間救急へ駆け込んだ。

 

悪性腫瘍は命に関わる重大な疾患。経過をみて今後を予測し先手を打って治療することで今後が左右されることも多々ある。でも、万全をつくしてもプロトコル通りにすすまないことも多々あって、一つのことに注力していると足もとをすくわれたりもする。

 

犬だものね。人間の思い通りにはいかないのが大前提。

 

検査のストレス含めてQOLを総和で考えて、経過観察のためだけのCTは極力減らしたいと思った。(検査に必要な全身麻酔では気管挿管をするため、どーしても気管に負担がかかる)

 

しかし腫瘍が現在どうなっているか全く気にならないわけではない。そこで思いついたのは歯科処置との抱き合わせ。

 

検査のためだけの全身麻酔は飼い主のエゴかもしれないけど、歯科処置と同時なら十分ベネフィットが上回る。

 

そうなるとお願いする先は大学病院ではなくかかりつけかなーと相談してみると、あっさりOK。

「あっちも忙しいからねー。ウチで同じ様に撮るよー」と以前北大動物医療センターに勤務していた先生。話が早くてありがたい。

 

北大のほうにも早めにキャンセルのお電話。「また診ていただきたいときはどうしたらいいですか?」と伺うと「こちらにお電話いただければ」とこちらもありがたいお返事をいただく。感謝。

 

北大のような放射線設備をもつ動物病院は全国でも数少なく、実際全国各地から患畜さんが集まっている。他都府県だとRTは1ヶ月待ちもザラらしい。みんな一刻も早く治療を受けたいのだから、ウチの定期検査で貴重な予約枠をいただくわけにはいかないという思いもある。キャンセルによってどなたかの動物さんの予約を早められといいな。

 

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北大動物医療センターのおかげでこの夏はこんなに元気に走れた。このコを保健所から連れてきたのが去年の8月。去年は普通に散歩することができない状態だっただけに、夏を元気に迎えられたことはとてもうれしい。

 

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広い公園はまだまだ怖い^_^;

愛犬が がんになりました-7(治療費)

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↑お写真は先月トリミングサロンにて

 

我が家の愛犬(チワワ、避妊済みメス、推定10才、3.6kg)が北海道大学動物医療センターにて鼻腔内腺癌ステージⅠと診断され、放射線治療(3日間)を通院で受けた治療費は以下の通り。

 


通院1日目 検査 113,710円
 初診料、検査-血液(CBC、生化学)、CT、X線、超音波、病理

通院2日目 放射線初日 179,390円
 再診料、血液検査(CBC、生化学)、放射線治療

通院3日目 放射線2日目 2,820円
 再診料のみ (放射線の費用は放射線初日と放射線3日目で2分割される)

通院4日目 放射線3日目 117,110円
 再診料、放射線

通院5日目 放射線後診察のみ 3,520円
 再診料、データ費用 ※データ提供を依頼した場合のみ

合計 476,550円  診療明細は下に貼付しているので必要な方はご参考まで

 

10年前と比べると動物医療の幅は広がった分、当然費用の幅も広がった。

我が家の場合、チワワ1匹飼いなのでこの選択ができたけどもし以前のように多頭飼いだったら?大型犬飼いだったら?ワタシはどーするだろう。

 

治療できないなら耐えることしかないので悩むことはないよね。選択肢が増えるってことはありがたいと同時に悩みも増えるんだなぁ。

 


通院1日目

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通院2日目
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通院3日目
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通院4日目
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通院5日目
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愛犬が がんになりました-6(放射線治療その後)

北大動物医療センターで放射線治療(SRT)を受けたウチの犬の場合、

放射線治療から2週間後、副作用を確認するために受診(診察)

以降、3ヶ月毎にCTで腫瘍の変化を確認

という段取りになっている。

 

まずは放射線治療から2週間後の再診へ。

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↑車移動もこのバッグの中ならじっとしていられる

この2週間の様子と、下痢と嘔吐については週末の出来事だったためかかりつけで診てもらったことを報告。その後診察で預けて(30分くらいかなぁ)あっという間に終了。

"問題ないですね"と言われ、次回CTの日程を決めて北大をあとにした。


その後の体調は、というとかなり良い。

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↑におい嗅ぎに余念がない


いま振り返れば、、、

鼻血が出る前ー今年に入ってからは室内を走り回ることもめっきり減っていた。"きっとウチに慣れて落ち着いてきたんだー"なんてお気楽飼い主は思っていたんだけど、やっぱりどこか(おそらく鼻の骨が)痛かったんだろーなぁ。だって最近めっちゃ走るもの。笑

少なくとも現時点では間違いなく、放射線治療はやってよかった。

 

あとは、またいつ腫瘍が大きくなるか。半年くらいで大きくなられたときにはどーしよーかと途方に暮れる。いまはまだ考えないようにしよう。苦笑

 

 

放射線自体の副作用としては、先生から言われていた通り1ヶ月後くらいに狭い範囲で脱毛、7月中頃からは広い範囲で色がついてきた。

 

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↑頭部は歳をとった感じだけど、気持ちはすっかり若返ったチワワさん

※ちなみに目の周りの色は涙やけ。引き取り時からほとんど改善されないまま今日に至る

愛犬が がんになりました-5(放射線治療)

2022年5月、定位照射法(SRT )3日間を開始。

入院もできると言われたけど市内だしチワワだし、迷わず通院を選択。

当日、朝ごはんを抜いて北大へ。受付を済ませると数分で呼ばれる。(予約時間通りで本当に助かる。笑) いったん犬を預けて仕事へ向かう。

予定通り夕方ピックアップ。問題なくちゃんと覚醒してまずは一安心。(ちなみに放射線治療のための麻酔時間は15分程度)

帰宅後はお水をがぶ飲み、オヤツにも食いつく。食欲ありで元気。

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1日目は咳もなく順調。留置の針を痛がり破行→次第に歩かなくなる。たいして浮腫みはないけどストレスに弱いので、明日は抜いて帰してもらおう。

2日目夜から咳が出始めてステロイドを内服(セレニアも飲んでokとのこと)  。

3日目夜、咳はさらに出やすくなる。でも食欲もあるし無事に3日間終了!、、、と思いきや翌朝から軟便で食べムラがで始める。

それからさらに3日後には嘔吐1回、下痢1回。かかりつけ受診。吐きどめ(セレニア)の注射と、軟便も続いているので下痢止めの内服(ディアバスター)をもらう。帰宅後ますます食欲低下。

翌日、再びかかりつけ受診。麻酔の副作用による膵炎を心配していたんだけどどうやら口の痛みっぽい。白い口内炎らしき何かがある。(嫌がって全然見せてくれないのでチラッとしか見えない)

痛み止め(トラマール)と胃腸を動かすメトクロプラミド(ボミットバスター)、抗生剤を処方される。全て内服にしたけど、これ失敗💦

ビビりの愛犬の警戒心は痛みのせいでましまし。オヤツにくるんだ薬を口に入れることはなく、無惨に解体された。笑 

なんとか飲めたのは犬用に美味しく作られているボミットバスターだけ。抗生剤は全然ダメ。苦いもんねー、きっと臭いもするんだね。

一日は完全に食欲廃絶。

 

放射線治療終了から2週間が過ぎて、ようやく普通に食べられるようになった。

ちなみにこの頃はくしゃみと逆くしゃみは全くなし。現在はどちらも放射線治療前と同じ。鼻水が出ているせいか呼吸時の雑音も同じくらい。鼻血は一度もない。

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その後今日まで、食欲モリモリで毎日元気に散歩。落ちた体重も今ではすっかり戻って3.65kg。

 

愛犬が がんになりました-4(放射線治療をどうするか)

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↑腰痛があって温めてもらったときのお写真。at トリミングサロン

 


前回の続き)

かかりつけの先生方にも放射線治療について意見を伺う。

日本獣医がん学会所属、北大医療センターの外科・腫瘍科に以前在籍していた先生は
"ステージⅠで見つかること自体がまれ。治療した方がいい"

東洋医学を中心に統合医療を取り入れている先生は
"ここまでと決めて治療するならいいと思う"(でも自分の犬だったら放射線はしない)

どちらもよくわかる。

西洋医学の得意なこと、東洋医学の得意なこと、それぞれの"いいとこ取り"で本人(犬)に無理をかけ過ぎない範囲で治療するーそれがワタシの基本方針。人間なら何より本人の気持ちが大事なんだけど、犬だからやっぱりワタシが決めるしかない。


放射線治療を受けてみることにした。

治療によって現在の医療ではなす術のない"がん幹細胞"は増えてしまうんだろうけど、元気でいられる時間は長くなるはず(と信じる)。

まずは先生の提案通り3日間の定位照射(SRT)を受ける。

北海道大学動物医療センター 放射線治療外来
https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/department/radiotherapy/about/

 

治療目標は、北大の資料(インフォメーションシート6)*1にある【スコア0の中央期間生存値 552日】を超えること。

最初に"がんかもしれない"とかかりつけで言われたのが2022年3月。そこから約一年半後、来年2023年9月を超えるのが当面の目標。

ちなみにもう一つの資料(補足資料2017)*2によれば、鼻腔内腫瘍の定位照射の1年生存率は48.1%。データの取り方が違う(予後因子が異なる)のでこちらだと半数近くしか1年を超えられない。

(下に直リンクと画像貼付)

治療はやり過ぎない。もし、改善の見込みのない苦しい時間が増えたときには安楽死も考える(今度こそ。peeさんのときは完全に見失ってしまった(^_^;) 

より良いQOLを保つことが何より重要だから、と自分に言い聞かせる。


*1 北海道大学動物医療センター外科/腫瘍診療科 動物の腫瘍インフォメーションシート6
https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/content/files/department/oncology/HUVTH-6.pdf
資料4〜5ページにかけて、中央期間生存値を示したグラフがある。ウチの場合だと予後因子はスコア0。ただし再増大のタイミングや治療回数については不明。


*2 北海道大学動物医療センター「放射線治療を受けられる飼い主様へ(補足資料2017)」
「5.放射線治療がよく効く腫瘍とそうでない腫瘍はわかりますか?」
https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/department/radiotherapy/report2017/
↓スクショにマーカーして記録

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"予後の改善は認められない"という記述がミソ。症状緩和のための対処療法ということだろうけど、対処療法が著効すれば予後にも多少影響するのではないだろーか。