sapporo_wanのブログ

愛犬peeさん(キャバリアキングチャールズスパニエル15歳)の日々の記録

愛犬チワワ脳腫瘍記録2-治療(放射線治療とお薬)

一般的に脳腫瘍の治療(根治)は手術、放射線の2択。(内服については後述)

オペは腫瘍のある場所や大きさによって難しいことが多く、できる施設も獣医師も限られている。

一方、放射線治療は施設によって効果が全然ちがい、国内の獣医療において北大はトップクラス。

かかりつけからは鼻腔内腫瘍と同様、北大での放射線一択と言われた。

鼻腔内腫瘍の治療(初期だったため定位照射3回)で効果も理解したので、我が家は再び放射線治療を選択した。

問題は照射のプラン。根治か緩和か目的によって一度に照射する線量や、回数などが変わってくる。一度開始すると途中で変更はできない。

大学病院から提案されたのは標準分割照射の20回。週5回を4週間。

 

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上の画像2点は北海道大学動物医療センター HPより

https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/department/radiotherapy/report2017/

北大のデータによると、放射線治療については鼻腔内腫瘍と比べても(比べる必要はないんだけど)脳腫瘍の成績がよいのは歴然。(標準分割照射ですら脳腫瘍の2年生存率が半数を超えているのは、脳腫瘍が主に良性で再増大しないからだろーな。脳腫瘍は生検できないからこの辺は言えないんだろーな。と推測する)

要するに、脳腫瘍は北大なら標準分割照射を20回受け順調にいけば2〜3ヶ月後には脳腫瘍の症状はおさえられ、2年以上生きられる可能性も高い。

となると問題は一年前に放射線治療を受けた鼻の腫瘍。"放射線治療後一年程で必ずまた大きくなる"と言われている。要するに、20回の照射を頑張らせて脳腫瘍がなんとかなっても、あっという間にその努力が無駄になるかもしれないということ。それは困る。

迷いに迷った結果、"今回の脳腫瘍は基本は標準分割照射(20回)が必要だけど、鼻の再増大を考えるとこのコの場合は緩和照射(4回)も適応"と言われて緩和照射を選択した。

ちなみにウチの場合、麻酔は最初の検査が1時間弱。放射線治療の際は毎回10分くらいとかなり負担が少なくすむ。(費用は過去記事に。サイフの負担は少なくない。苦笑) 

放射線治療は効果が出るまでは2〜3ヶ月後かかると聞いていたものの、照射を終えてからは治療直前ほど体調が悪そうなことはなかった。(要は治療直前がもっとも調子が悪かった)

肝心の効果については、緩和照射なだけに進行を遅らせたという印象。ものすごく体調が良くなったわけではなく、相変わらず低気圧の前日からフラつきはひどくなるなどは変わらなかったけど、この"変わらない"ってことは"進行してない"ってことなんだろーなと思う。(実際MRI撮ってないのでわからないけど)

副作用については過去記事に。喉元過ぎれば忘れるくらいの印象。(鼻の時のほうが辛そうだった)

 

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その後、11月末くらいから感染など怪しい兆しのみえていた鼻の腫瘍の再増大をCTで確認したのは2024年1月。その時点まで脳腫瘍も低位安定(気圧等によって調子を崩す日はあったものの、発作なし)していたので、妙な言い方だけどちょうど辻褄が合ってしまった形に。

 

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2024年2月あたりからあっという間にいろんなものが悪化。そろそろ限界かーと感じる今日この頃。

 

ちなみに脳腫瘍の対症療法の中心は脳圧を下げること、発作を予防すること。

内服していたのは

・オメプラゾール(CSF産生抑制)

グリセリン(浸透圧利尿)←薬局で買える

一般的にはグリセリンよりもイソバイド(浸透圧利尿)を処方される方が多いのかな。ウチは"イソバイドまずいー"と拒絶されグリセリンに変更している。

その他、某大学病院でヒトの脳腫瘍の治療に使われているトラピジル(抗血小板薬)を飼い主責任で半年くらい内服させてみたけれど、実際症状が進行したことを考えると効果はなかったと結論。

犬とヒトでは持っている酵素が違うので、同じように薬が効くわけではないね。(そもそもヒトでも主流ではないし) せめて血栓は予防してくれたと思いたい。

その他、閾値をさげておくことで発作を起こりにくくするコンセーブは絶対欠かせない。のんでるときにはわからないけど、きらすとえらい目にあうことも先代犬で経験済み。苦 負担も少ないいい薬だと思う。

お守りで持っているレベチラセタム(イーケプラ)は代謝の悪い愛犬に規定量の半量で使ったところ半昏睡状態に。次回使うときは1/5にする。

また、嘔吐中枢に働くマロピタントも欠かさず内服(もしくは注射)中。いまの状態で吐くのはダメージ大きいからね、吐かせないは大事。

 

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生きてます。笑 病院待合室にて