sapporo_wanのブログ

愛犬peeさん(キャバリアキングチャールズスパニエル15歳)の日々の記録

ペットショップで売られる犬の背景(繁殖業者のこと)

f:id:sapporo_wan:20210918093202j:image

5年前のお写真をgoogle さんが勧めてきた。笑

左はチワワのすーさん(現在お空組。旭川あにまある出身)、右はpeeさん(現在お空組)本日2回目の月命日を迎えた。

 

f:id:sapporo_wan:20210918093319j:image

peeさん 享年15歳。札幌市内のペットショップからやってきた。生まれは富良野の大規模繁殖場。当時は2〜300頭もの犬がいると言われていた。

犬舎名は northland shimaya.jp

キャバリア、ダックス、ミニチュアシュナウザーパピヨンシーズーマルチーズミニチュアピンシャーシェルティ、ボーダーコリーなどなど。なんでもありの典型的なパピーミル(子犬繁殖工場)。

 

専門学校の犬のトリミングの授業でモデル犬が不足しているのは今も昔も変わらず。今はSNSで拡散してカットモデル犬を募ることもできるけど、ワタシが情報収集していた当時(10数年前)は繁殖業者から犬を借りてきていたので、学校の卒業生や関係者からpeeさんの犬舎の話は容易に入手できた。

"年をとった夫婦が経営している"

"実習で犬舎に行ったら病気の犬がいっぱい"

"借りてきた犬はダニだらけ"

その評判を裏付けるように、peeさんにはアカラス(イヌニキビダニ)という母犬から伝染るダニがいてずいぶん苦労したし、生後半年で遺伝しやすいと言われるパテラ(膝蓋骨脱臼)を発症した。

 

でもこんな話はpeeさんの犬舎に限ったことではない。実際を確かめるためshimaya含め何軒か繁殖業者や犬の引き取り屋といわれるところを覗きに行った。だいたいはケージを3段くらい積み重ねて、糞尿だらけ。被毛はぼろぼろで爪は伸び放題。家庭犬とは大違い。トリミング後らしきshimaya の犬はキレイにされていたけど、地面に足をつけることすらできずにブルブル震えていた。

病気になっても治療されることなく、ヒートのたびに出産させられてボロボロになり、産めなくなると適当に処分される繁殖犬たち。その存在を、可愛らしい子犬だけを陳列して販売するペットショップ(生体展示販売)が覆い隠しているのは、ちょっとした知識と想像力があればわかることだったけど、、→

 

f:id:sapporo_wan:20210918172242j:image

↑10年前、廃業した繁殖業者の犬たち。既に保健所が入ったあとなのでずいぶんキレイになっている。(ここの繁殖業のおじいさんは、どの犬がどれだかわかんないから血統書もわからん。と言っていた。笑)

 

→もう少し掘り下げて情報を集めると、今回の長野県松本市の繁殖業者※のように無麻酔で帝王切開という話や、不要になった犬は頚を捻るとか冷蔵庫にいれる(当然死ぬ)とか、ペットショップでも体調の悪い子犬はバックヤードのダンボールに入れておいておく(やがて死ぬ)とかそんな耳を疑いたくなる話も元繁殖業やペットショップ勤務の人からは聞こえてきた。

そして、こうした話を教えてくれた人たちからは口を揃えて"繁殖業の裏には怖い人たちがついているから気をつけて"と言われるのがお約束だった。いまはどうなんだろう?

 

遺伝病や遺伝しやすい病気のこともそう。病気を発症した犬を繁殖につかってはいけない、と愛犬家の繁殖に関する本には必ず書かれているけど、そんな常識は繁殖業者にとっては非常識。パテラや弁膜症はもちろん、ダックスやプードルに多い遺伝病のPRAなんかも普通に繁殖して売られていた。おそらく今もさほど変わっていないだろう。

繁殖業やペットショップの人は本当に犬が好きで仕事をしているわけじゃない、ただの飯のタネなんだなぁと痛感させられた。(むしろ好きだと続けられない仕事なんだな)

 

なので現在、"生体展示販売するペットショップが保護犬猫の里親募集も行い、いかにも愛護を装う様子"や、今日も札幌の片隅で行われている"ペットショップの業団が繁殖リタイア犬の「里親探しイベント」をさも愛護風に開催している"のが全く受け入れられない。笑

時代は確実に良いほうに変わっている。でも、生体展示販売と保護犬里親探しの同時進行には違和感しかない。

世論に推されて変わりつつある法律と商慣習のせめぎあい。過渡期なんだろーけど、その影で"愛護っぽい雰囲気"を利用しながら儲けている奴がいることにも気づいてほしい。

まぁ我が家の犬さえ安く手に入れられれば他の犬猫はどうでもいい、という人には関係ない話だけど。

 

一方、法改正によって廃業や規模縮小となる繁殖業者のリタイア犬の受け入れ先は必要。この辺りをどう区別するかは問題。

 

peeさんはワタシの動物愛護の先生だった。いろんなことを教えてくれたし、おかげで大事なつながりもできた。かけがえのないパートナー。

f:id:sapporo_wan:20210918175132j:image

 

※参考)信毎WEB より

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021091400061

(以下、記録のため転載)

【独自】麻酔せずに犬を帝王切開か 松本の事業所の劣悪環境飼育問題

2021/09/14 08:04 長野県 社会

松本市内の犬の販売事業所が劣悪な環境で犬を飼育していたとして動物愛護法違反の疑いで松本署の家宅捜索を受けた問題を巡り、経緯に詳しい獣医師が13日までに信濃毎日新聞の取材に応じ、事業所の代表者が犬に麻酔をかけずに帝王切開していた疑いがあると複数の元従業員らから聞いたと明らかにした。